15. 御影石の階段のノンスリップ工法 / 八幡市
塗装屋ブログ
京都府八幡市・石清水八幡宮 研修センターの正面階段のノンスリップ加工を御紹介します。
今回のノンスリップ加工の範囲は、写真の向かって右側です。
左側は 階段踏み面の前方にノンスリップテープが貼ってある状態で、見た目も安心です。
御影石の階段は 雨が降ると滑りやすく、八幡宮の神主さんをはじめ、下駄ばきではよく滑るとの事。
そこで できるだけ見た目を損なわずに滑りにくくしたいという事で、研修センター職員の横須賀氏 (私のボーイスカウトの後輩) が、インターネットで見つけたのが、「マイクログリップ」 と言うノンスリップ加工剤です。
私も初めての事なので、商品の良し悪し・施工方法・ノンスリップになる原理などを、株式会社タックアンドカンパニー様に 電話で事細かく問合わせさせていただきました。⇒ www.stonemaster.net/microgrip.html
説明を受けて、理解・納得した事を そのまま横須賀氏に伝えた上で、見積り提出。⇒ 施工させていただく事となりました。
施工内容的には 「塗装屋」 の仕事と言うよりは、「洗い屋」 の仕事です。
クリーニング業者が出入りしているのにもかかわらず、私に注文してくれる事に 深い感謝をしています。
まず 初めに階段全体を高圧水洗して一掃します。・・・写真ありません。
次に 水分を拭き取ります。 ・・・写真ありません。
ほとんど吸い込みが無い 御影石にどっぷりと塗リ浸けるので、施工範囲以外に液漏れの無いように しっかりと液漏れ防止養生をします。
そして、マイクログリップを 擦りつける様に、どっぷりと塗ります。
実は、マイクログリップは 酸性のエッチング剤です。
・・・非常にデリケートな 『酸洗い』 で、御影石や大理石の 一部の成分だけに反応して 目荒しすることによって、光沢や色合いは 全くと言って良い程変化なく、適度なグリップ感を得ようとするものです。
約30分後、素早く養生を撤去して 再度 高圧水洗機で洗い流します。
室内フロアの場合は こんなにダイナミックな洗い方はできません。
室内の場合は、水をまいて、ポリッシャーで擦って、バキュームで吸い取るという作業になります。
話は変わりますが、・・・工場などの床塗装の際は、躯体が強化コンクリートなど緻密な面の場合には、ダイヤモンドカップラーで目荒しするか、クリンダーと言う強酸でエッチングします。
この場合 目的がこれから塗装しようとする塗料の密着を良くするための足付けなので、見た目も荒れ荒れザラザラになります。
話を元に戻しますが、先にも書いた通り マイクログリップの場合は、細かーなザラザラなので、見た目はピカピカです。
マイクログリップを洗い流して終了ではなく、今度は中和剤として、弱アルカリ性の 『マイクロクリーナー ストロング』 を 水で5倍希釈したものを ドップリ塗りをして15分程おいて、これもまた洗い流して やっと終了です。