1. カラーベスト屋根塗装
(状態の悪い塗り替え)

施工前の屋根を視ると、数年前に塗装した旧塗膜がかなり剥離している状態でした。
カラーベストの重なり部分には隙間を詰めようと意図的に、たっぷりと塗装していました。
この現状を視ると、当時この屋根を塗装をした施工業者は、屋根塗装に関して最も注意すべき2つの大きな留意点を認識していない事が判ります。

施工前の屋根を視ると、数年前に塗装した旧塗膜がかなり剥離している状態でした。
カラーベストの重なり部分には隙間を詰めようと意図的に、たっぷりと塗装していました。
この現状を視ると、当時この屋根を塗装をした施工業者は、屋根塗装に関して最も注意すべき2つの大きな留意点を認識していない事が判ります。
1点目は、塗装する前にしっかりとした下地処理をしていない点です。
初めて塗装する場合・塗り替えの場合・塗膜が剥離している場合など、状況と程度によって下地処理の程度も様々ですが、躯体に下塗り材がしっかりと密着するように素地調整することが一番大切です。
屋根の場合、外壁とは比べ物にならない程雨風・温度差・紫外線などの影響を受けます。
なので、しっかりとした素地調整が出来ていないといくら良い塗料で塗装をしても、必ずと言ってよいほど経年で塗膜が剥離します。
この屋根もこれだけ浮膜が多いのは、下地処理が不十分だったと察しがつきます。
2点目は、屋根材の重なり部分の縁切りが出来ていない点です。
縁が切れていないと屋根材の合わせ目の縦溝などから入った雨水の抜け道がなくなって、中に溜まった雨水が 部材を止めている釘穴から浸水して雨漏りや屋根裏の腐食の原因となります。
当時施工した業者は、重なり部分の縁が切れないように隙間を埋めようと、意図的にギッシリと塗り込んだ様です。
現状は屋根材の重なり部分の10ミリ程下で塗膜が剥離した状態でした。
下地処理が悪くて塗膜の密着が悪かったので、多くの剥離箇所が発生して、皮肉にも そのお蔭で雨漏りも無かったようです。



出来る限りケレンゴミを周囲に散らかさないように 凸部だけをサンダ―ケレンします。

凹部は浮塗膜が未だ残っている状態ですが、ゴミの約半分以上はチリトリで回収できました。
出来る限りケレンゴミを周囲に散らかさないように 凸部だけをサンダ―ケレンします。
凹部は浮塗膜が未だ残っている状態ですが、ゴミの約半分以上はチリトリで回収できました。

回転式ノズル (トルネード) での高圧水洗です。

トルネード高圧水洗は大変強力なので、素地が露出している処はしつこく洗いません。
躯体内に含有しているアスベストを極力飛散させないためです。
回転式ノズル (トルネード) での高圧水洗です。
トルネード高圧水洗は大変強力なので、素地が露出している処はしつこく洗いません。
躯体内に含有しているアスベストを極力飛散させないためです。

乾燥後、2液性のマイルドシーラーエポを少しだけ試し塗りをして、ガムテープを強く貼り付けて…

一気に剥します。
ガムテープの接着面にほんの少しだけ旧塗膜が付いていましたが、この程度なら「密着OK!」としました。
乾燥後、2液性のマイルドシーラーエポを少しだけ試し塗りをして、ガムテープを強く貼り付けて(左上) → → → 一気に剥します(右上)
ガムテープの接着面にほんの少しだけ旧塗膜が付いていましたが、この程度なら「密着OK!」としました。




上塗り塗装前に 屋根材の重なり部分に縁切り材 (タスペーサー) を挿入して、わざと隙間を開けます。
これで隙間が空いて縁切りはできるのですが、この後 上塗りを2回塗る際に注意をしないとせっかくの隙間がまた詰まってしまいます。

「クールタイトフッソ」…
最高級の遮熱塗料です。



・徹底的に旧塗膜を除去
・2液性エポキシシーラー2回塗り
・タスペーサーによる縁切り
・2液性弱溶剤 遮熱フッソ2回塗り
ようやく屋根完成です。