必見! たかがペンキ塗り?されどペンキ塗り! 必見! たかがペンキ塗り?されどペンキ塗り!

必見! たかがペンキ塗り?されどペンキ塗り!

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必見! たかがペンキ塗り?…されどペンキ塗り!

知ってて良かったこと...これでスッキリ!

1.たかがペンキ塗り?

建設関係の業種は50種以上に分類され、その中の一つに「塗装」があります。 そんな数ある業種の中で、誰にでも簡単にできてしまいそうなのが「塗装」なのではないでしょうか。
今流行りのDIY (やってみよう) の中で、最も手軽にできそうなのが「ペンキ塗り」なのだと思います。 そう言った事で責任を求めない楽しい作業は、いわゆる「たかがペンキ塗り」の域なのだと思います。

2.されどペンキ塗り!

しかしながら お客様の大切な家を、お金をいただいてペンキ塗りをするとなると「たかがペンキ塗り」と言う訳にもいきません。
・・・しかし残念ながら世間には、その域を脱していない「塗装工」が少なからず存在します。
店の中に見習工が若干いるのは特に問題ないとしても、丸ごとスキルが乏しい店もあるので業者選びには注意が必要です。

  • きれいに塗るためには 技能 が必要です。
  • 最適な塗料を選定するには 知識 が必要です。
  • 適切な下地処理をするには 知識・技能・応用力 が必要です。
  • 家の塗装工事を請け負う為には、関連する全てに 気付き・配慮 が必要です。

「されどペンキ塗り!」・・・さぁ!ここからが本番です(^ω^)

3.良心的な配慮

塗装工事の工程では 通常、塗装作業に入る前に水洗いをします。
(漏水箇所などがあれば漏水対応が優先です)
足場の外周にメッシュシートを張って施工するのが一般的なのですが、それだけでは飛散防止という点では不十分な場合があります。
特に屋根の高圧水洗などでは屋根に向けて下向きに噴水するので、水平(横)方向に汚水が飛散します。
と言うことは、足場のメッシュシートに汚水が直撃して網目の隙間からの汚水が近隣に飛散して、風下にある洗濯物・駐車している車・近隣の家のサッシ廻りなどを汚してしまうかもしれません。
「風に流されて行くものはしょうがない!」
などと何の工夫もしないで風のせいにしている業者を見かけたことがあります。
多くの業者はそれが当たり前と思っているのかもしれませんが・・・

高圧水洗

出来る工夫と努力はするべき・・・と言うことで、 弊社では最低でも水洗の時は、足場材とメッシュシートの間に汚水飛散防止シートを挟み込んで 近隣への迷惑を最小限に留める努力をしています。

「良心的な配慮」とは上記、高圧水洗時の汚水飛散防止対策だけに留まらず、施主様・近隣の方・物や動,植物などに対して、或は 天候・風向き・悪臭・騒音など、工事期間中だからこそ起り得る全て事に対して敏感に配慮することが大切だと思っています。

4.下地調整の重要性

下地(素地)調整とは 塗装をしようとする箇所の不具合を改善して、塗装作業が正常に行えるよう調整する作業を言います。
前項で挙げた「高圧洗浄」も下地調整の一つです。
その他に

  • 既存浮き塗膜の剥離・研磨
  • 脆弱躯体の強化
  • シーリング劣化の対応
  • クラック(亀裂)の対応

などが代表的なものとして挙げられ、それぞれ入念な処理が必要です。
対応が不十分であれば いくら高級な塗料で塗装をしてもその性能を発揮できずに早期に何らかの不具合が起こります。

そこで、上記に挙げた下地調整の中から 最もごまかしやすい改修作業として「クラック補修」を取り上げて考慮すべき点をご紹介します。

大抵の建物には経年劣化でクラックと呼ばれる「ひび割れ・亀裂」が発生します。
一般的にクラック補修に対する補修材としてシーリング(コーキング)材を使用します。
ここで問題なのがクラック補修を軽く考えて、シーリング材だけで事足りると考えている業者も少なくないと言う事です。

判りやすくご説明するために2種類のクラック補修の事例を挙げます。
①小さい(細い)クラック補修の場合
クラックの導線・開口部の劣化状態を確認して軽微なクラックと判断できた場合は、 開口部付近の掃除・目荒らし研磨 ➡ プライマー塗布 ➡ シーリング材充填

クラック補修

②大きい(太い)クラック補修の場合
開口部断面に十分なシール接着面を作るためにダイヤホイールなどでU形にカット ➡ 埃掃除・プライマー塗布 ➡ シーリング材充填 ➡ シーリング痕凹部を樹脂モルタルで平滑処理 ➡ 既存パターンに戻し塗 又は吹付 となります。

①の場合は通常 特に問題なく3工手で済みますが
②の場合はソコソコの手間と乾燥時間がかかるのでそういう訳にはいきません。
しっかりとした補修のスキルが無い 又は 習慣がない店も多いと思います。
よく在りがちな手抜きは ② の場合でも ① と同じ作業で済ませてしまうことです。
大きいクラックが発生しているのにはそれなりの理由があります。
経年の雨風で開口部周辺の躯体が脆弱になっているかもしれないし、現在進行中なのかもしれません。
塗装をしてしまえば暫くは隠れているクラックも 耐力が弱ければ直ぐに口を開ける事になると思います。
「見えないところに耐力を持たせる」ことは、最も重要なことだと思っています。

5.安心できる塗料

① モヤッとしている事

今も昔も変わらず 相見積もりでバッティングするのが「30年もつ塗料」とか「伸縮率○○○%の塗膜性能」などを謳った商品を武器にしている業者です。
弊社にもこれらの商品を販売している会社から加盟の勧誘があります。

ある時 営業電話を掛けてきた若い女性らしき人の話を黙って聞いていると、丸暗記の営業トークを連発してきました。
話が一段落して、何点か話の矛盾を突くと質問に答えられなかった事を覚えています。

そんな中、頭から否定するのではなく本質を知りたいと思って、こちらから電話を入れて深い話まで問い合せした事がありました。
すると要するに、あらかじめ高い値段設定をすることで、その商品の高級感をマインドコントロールするところから入っているようです。
顧客の反応次第では 予め決められた一定額までの値下げ幅があり
「こんなに高価な塗装工事をこれだけ値下げしてもらったら オ・ト・ク(^ω^)」
てな戦略みたいです。
高性能な塗料なので下地処理は簡略化できるとの事でしたが、下地処理を上塗り塗料に依存する点など 非常に危険な認識だと感じました。

しかしながら、これらの「ミラクル塗料」ともいえる商品は使ったことがないので是非は判りません。

② スタンダード商品が安心

そんな中、私は保守的なので、やはり国内の大手塗料メーカーのよく売れているスタンダード商品が安心・安全な塗料だと思っています。

具体的な塗料メーカーとしては

  • 日本ペイント・・・国内最大規模で ダントツ1番の売上高
  • 関西ペイント・・・昔からの安定感で 2番目の売上高
  • エスケー化研・・・建築仕上塗材のシェアでは№1で 3番目の売上高

などのメーカーが挙げられます。
塗装する場所や目的・規模などにもよりますが、良く売れている商品ならどれも安心して使える塗料だと思っています。

ここで弊社が「戸建て住宅塗装」によく使っている塗料のグレードを紹介します。

安心できる塗料

外壁用塗料では・・・
「水性ハイブリッドシリコン」の使用頻度が多く、又 材料代のみのアップで「水性無機複合フッソ」などもお薦めしています。
水性塗料は昔と比べて飛躍的に耐候性が良くなっているので、臭気の軽減という点から外壁塗装は主に水性塗料を使っています。
屋根用塗料では・・・

  • 屋根の上での事なので外壁塗装ほど臭気に拘らずに塗ることができるので、粒子が細かく密着性の良い「弱溶剤形」がお薦めです。
  • 屋根は一年中熱線や風雨に曝されて過酷な条件下にあることから、「2液性シリコン・2液性フッソ」がお薦めです。
  • 同じ塗るのならほんの少しだけ値段が高くてもエコを考えて「遮熱」がお薦めです。

以上3つの事から「弱溶剤形2液性遮熱シリコン」又は「弱溶剤形2液性遮熱フッソ」が私のお薦めとなります。

繰り返しになりますが、国内メーカーでよく売れている塗料に文句はありません。
たとえ「アクリル」・「ウレタン」と言った今の時代においてはグレードの低い塗料であっても、下地調整を怠らずしっかり塗布量を付ければ長持ちします。
(話の肝は「9.伝えたい事」でお話しします ^ω^)

6.付帯部分も建物のウチ

相見積もりの際にいつも気になることが付帯塗装の積算です。
お客様が他社との相見積もりの金額の違いに疑問を感じて、又は値切りの対象として他社の見積を見せてくれる事があります。
すると、「破風・笠木・雨戸・雨樋・ベランダ床・水切り・外構」など、建物に付帯している箇所の塗装金額がビックリするほど安い事が多くあります。
中には、そういった具体的な塗装箇所の明記の無いものや、なにを何回塗るのかが判らない「雑塗装一式 ○○○円」とだけ明記していたモノもありました。
外壁塗装の項目は「ドヤ顔」のごとく、下塗・中塗・上塗と3行も使ってそれぞれの単価を明記しているのにもかかわらず、付帯塗装部分が「雑塗装一式 ○○○円」だけだと、あまりにも付帯部分を軽視したバランスの悪い内容だと感じました。

ここでお気付きいただきたいのは、住宅塗装をする場合、外壁塗装・屋根塗装だけに気を取られるのではなく建物全体のトータルバランスを視ていただきたいと言うことです。

付帯塗装

建物は多かれ少なかれ、同じように経年劣化していきます。
外壁や屋根に関しては、下塗材+シリコン2回塗で「ドヤ顔」の100~200μの塗膜でも、 付帯箇所については、ウレタンクラスの薄塗で「色さえ付けばよい感覚」で1回塗の標準膜厚の半分以下の10~15μだとしたら・・・\(◎o◎)/!

細かい特例的な事を一つ言いますと、水切り・笠木などでガルバリウム鋼板などを使っているケースがあります。
この場合エポキシ系のしっかりとした下塗を施したうえで上塗を塗らないと剥離が起こる可能性があります。
したがって、こんな場合は中途半端な薄塗をするより塗らないほうがマシと言えます。

そこで弊社のアピールとしては
外壁塗装・屋根塗装 以外の「破風・笠木・雨戸・雨樋・ベランダ床・水切り・外構」といった付帯塗装もバランスよく積算している点です。
弊社の見積りは付帯塗装部も全て 数量・仕様・塗回数を明記しています。
それぞれに掛かる手間と材料費などを根拠のある金額を低価格で積算しているので、冒頭でお話しした「根拠が曖昧な一式価格」を引き合いにした値引きには残念ながら応じる事ができません。

・・・大切な住まいをリフレッシュするのだから、バランスよく隅々まで気遣いする事が大切なのだと思います。

7.パック料金を設定しない理由

① モヤッとしている事

「○○坪まで・・・一式 ○○○円パック」などと言った宣伝をよく目にします。
ある例では、大きく表示している文字の下に小さく○○○㎡と記載されてあり、大きく表示している坪数から想像できる面積よりかなり少ない㎡数を記載していました。
先ずは大きく表示した安めの数字で釣って、いざ現場調査に行くと小さく表示している㎡数より面積が大きいことを理由にして「値段がアップします。」というシナリオなのだと思っています。
塗装に限らず、集客の為の常套手段なのでしょう。

② パック料金を設定しない理由

同じ建坪でも、形状によって外壁や屋根の面積は大きく違ってくる場合があります。
躯体の材質も違えば、劣化の状況も違います。
そんな中、パック料金で一見安く、安心感を持たれる方もおられるかもしれませんが、前項でも述べた「一式価格」と同じ捉え方だと思っています。
このような設定で「お客様の為に、不具合の改修の手間を惜しまずに、隅々まで塗回数・塗布量をキープしてしっかり塗ります」なんて事は継続して出来るものではありません。
弊社は、建物の隅々にわたって根拠のある良心的な塗装単価を積算いたします。

8.安心できる価格

弊社の塗装価格は「高いか」「安いか」と問われれば、迷わず「安い」と答えます。
ホームページを開設する以前からお世話になっている建設会社様の影響で、大規模塗装工事での単純な㎡単価としては相当自信があります。

大規模塗装工事では「手際の良さ」が求められます。

一方、戸建て住宅改修塗装では「丁寧さ」が求められるべきです。
戸建て住宅改修塗装の場合、「手際の良さ」がもたらす安さだけに拘るのではなく「高品質・丁寧・配慮」と言った条件を満たしながらの低価格を心がけています。

見積書には項目毎に仕様・数量・塗回数を明記して詳細を明確にしています。

「とにかく安ければよい」と言ったお客様のニーズには当てはまらないと思いますが、 塗回数・塗布量をごまかさず、丁寧な仕事が出来る業者としては「非常に安い業者」だと思っています。

9.お伝えしたい事のまとめ

ここまで読んでいただいた方はもうお判りかと思います。
忙しくて飛ばしてこられた方の為にもお伝えしたい
「肝」をまとめます。

集合画像

弊社が請け負う戸建て住宅改修塗装では、主に「耐候形1種」に該当する高耐候性塗料を使用していますが、高耐候性の塗料で塗装する事だけが良い塗装だとは思っていません。
その事は、良い塗装の条件の一つに過ぎないと思っています。
むしろ高級な塗料に依存して下地処理を曖昧にすれば、膨れ・剥離・クラックの再現に繋がります。
例えば、高級な塗料の塗回数・塗布量などをごまかして薄く塗るより、安価な塗料でも標準塗布量をキープして所定の膜厚を付けて塗る方が断然長持ちします。

私が若い頃に余り物のアクリル塗料で自宅の外壁塗装をした際、下地処理をしっかりしていたので30年程経っても地震によるヘアークラックとチョーキングの白い粉は発生しているものの、浮き・剥がれは一切ない状態を保っていました。
・・・そして30年後、シリコンで再塗装をしています(^ω^)

※ 下地調整を軽視しては、長持ちする塗装の下地はできない。
※ 所定の膜厚をキープしなければ、長持ちする塗装は期待できない。
※ 良い塗料であっても、安心して任せられない人が塗れば本末転倒。
※ 付帯塗装部も含めて、建物全体にバランスの良い塗装をする。
※ 塗装工事請負に関連する全ての施工管理・安全管理に留意する。

最後に・・・
私は「費用対効果の良い塗装」をモットーとしています。
何か一つを取って「これが費用対効果の良い塗装だ」というわけではなく、「この家に最良」と考える「下地処理方法+下塗材+仕上げ材」の組み合わせで、 その家毎の「オンリーワンの費用対効果の良い塗装」を心がけています。

弊社が売っているのはトータルバランスの良い塗装です。

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