ボーイスカウトのすすめ ボーイスカウトのすすめ

ボーイスカウトのすすめ

Boy scout

ボーイスカウトは生涯活動です

皆さん『ボーイスカウトの事は
聞いた事はあるけれど、あまりよく知らない。』 と
おっしゃる方が多いと思います。
当ホームページを見に来られたついでに、
ボーイスカウトについて 私流 にご紹介いたします。

※ 尚、この記事は2010年に作成したものです。

① はじめに(きっかけ)

今から四十数年前の事、私が小学3〜4年生の頃母親に連れられて京都伏見の大手筋商店街を歩いていたら、前から制服を着た十数人のボーイスカウトが一列で颯爽と歩いて来てすれちがって行きました。
(…今思うに、あの時すれ違って行ったのは地域的に考えると京都59団だったと思いますが…。)
…カァッコええ―!!!!!…
当時、千葉真一が好きで、TV番組「キ―ハンター」を見ては「探偵ごっこ」や「スパイごっこ」をしていた斉藤少年は、その時にすれ違って行った制服に憧れて「ボーイスカウトに入りたい!!」と切望しました。
…が、残念ながら田舎者の少年には、八幡町(現在の八幡市)から伏見までわざわざ電車に乗って通う程の根性はありませんでした。
あきらめの早い少年は、今まで通り八幡(はちまん)さん(石清水八幡宮境内)で木登りをしたり、山の斜面に秘密基地を作っては「スパイごっこ」をする日々が続きました。
それから2年後、「キ―ハンター」も終わっていたと思いますが、同時に「マイブーム」も終わっていた或る日、地元八幡町に、しかも八幡(はちまん)さん(石清水八幡宮)でボーイスカウトの団が発団する。
と聞いて、「この日を待ってたんや!」と子供心に「運命」を感じました。
そんなこんなで、憧れのボーイスカウトに入団して以来、楽しく・しんどく・時々太く・ほとんどが細く・永―く…人生「山あり 谷あり」の中、現在に至るまで ボーイスカウトを続けています。

② ボーイスカウト発祥の由来

(関連著書等によって認識している事を、私流にグーっと要約したものです。)
今から1世紀以上前の1900年頃、当時イギリス軍人(将校)であった「ベーデン・パウエル」は、敵の状況や地形などを偵察するための『斥候術(せっこうじゅつ)』を考案しました。
そして、その手法を Aids to Scouting (斥候術)という本にまとめました。
数年の時を経て、当時の南アフリカ戦争終結の頃、イギリスは一時的な好況期はあったものの、しばらくすると不況に転じて、失業者は増え、非行青少年が増えていきました。
そんな事態に危機感を抱いたベーデン・パウエルは紆余曲折・試行錯誤(いっぱいあるのでカットします)の末に、かつての著書「Aids to Scouting」を子供達に判りやすくアレンジした『Scouting for Boys(少年のための斥候術)』という本にまとめ挙げました。
スカウトとは、斥候の事で、斥候とは、敵を探る・偵察するという意味です。
この本には、当時の荒んだ少年の心に訴えるあらゆる事、…自制心・自立心を湧き立たせるような規律や方法・組織・その他、ゲーム・キャンプ・体育・武士道・救急法・自然観察・動物鳥類観察・愛国心・国民の義務・パイオニアリングなど、様々な内容が書かれていました。
この本は、短期間でイギリスの少年達に広がり、やがて少年たち自らが大人の指導者を求めるぐらいにベストセラーになりました。
実際にこの本を読むと、冒険心を湧き立たせるような内容で実用的なロマンを感じます。
このように、「少年斥候」=「ボーイスカウト」は「スカウティング・フォア・ボーイズ」を読んだ少年の間で、自発的に広がっていきました。
創始者ベーデン・パウエルは1907年当初は、イギリスの少年の為にこの運動を始めたのですが、反響は大きく、1908年にはカナダ、オーストラリア、ニュージーランドに広がり、1909年にインドに広がって、1910年にアメリカに紹介されて以来、瞬く間に世界中に広がっていきました。
そして(私の知る限りですが)後に、世界最大の組織になりました。…

③ ボーイスカウトの制服

(完全に私流です。)
今(2010年)の制服は約20年くらい前にマイナーチェンジされたものです。…???
やっぱりフルモデルチェンジだったかもしれません。
…ラルフ・ローレンのデザインだそうです。
大きく変わったのは、制帽がハットからベレーに変わった事と、ダブダブの半ズボンからタック入りの長ズボンに変わった事です。
昔はハットが制帽で、ベレーは副帽でした。
…私は今でもハットが良かったと思っています…。

(2017年1月に追記) 去年に制服が変わったそうです。
今度はつばの小さいハットになったらしいです。

制帽 そんな 『ハット』 に まつわる思い出があります。
…私の財産とも言える思い出です。
中学1年当時、班長でも次長(副班長)でも無かった頃、何故だか「地区グリンバー訓練」と言う、自団以外の知らないスカウトも一緒になって行われる訓練キャンプに参加させられた時の事でした。…
「グリンバー」とは、「グリーン・バー(緑の棒)」の事で、班長印のワッペンは緑の棒2本で、次長印のワッペンは緑の棒1本であることで、班長・次長の事を「グリンバー」と呼びます。
「地区グリンパー訓練」の参加スカウトは経験でも技能面でも自分より優っている者ばかりで、何一つ勝てるものがありません。
そんな一泊二日のプログラム終盤の事でした。ごく短い時間帯の公共清掃があって、『短時間でゴミ拾いをせよ。』との事でした。
素手でのゴミ拾いでは、すぐにゴミが溜まって持ち切れなくなったのでかぶっていたハットを手に持って、天辺のくぼみを元の丸い形に戻して、ゴミがいっぱい入るようにしてせっせとゴミ拾いをしていたら、突然、その場を仕切っているサブリーダー的な先輩スカウトから、『ハットは神聖なものや!ゴミなんか入れるな。』と怒鳴りつけられました。
…私はビビってしまって『はい!』としか言えませんでした…。

その後何年もの間『何が正しくて何がいけないのか』なんて事を、ボーっと考えたり、忘れたり…。
時にはちょっと情熱的で、そのほとんどがおぼろげな日々でした。
26歳の時、突然当時の私としては思いもしなかった「地区副コミッショナー」と言う大役を仰せつかりました。
その事がきっかけで、いろんな面で自信が無かった自分自身に『喝!』を入れる為に、とりあえず隊指導者上級訓練コース(ウッドバッジ実習所)と言う一週間程のキャンプ生活を通しての研修会に参加しました。
日本のボーイスカウトとしては大変伝統のある栃木県那須塩原キャンプ場まで、遥々重たい荷物を背負って電車を乗り継いで行った事。
そして、そこでのプログラムがふぬけた私にとっては結構ハードなスケジュールだった事。
簡単に言えば、そこでの研修を修了した事が未熟者だった私の『自信』 となって、それが切っ掛けで、ついに14年前の『ハット』に対する自分なりの答えが出たのです。
(14年前とは今から26年前の、私が26歳の時の14年前の事ですので、40年前と言う事になります。…汗)
『迷った時、根拠ある行動をとれば、他の道はあるにせよ、その行動は間違っていない。』

ボーイスカウトの制服や持ち物は、機能的で、いざという時、応用が利くものなのです。
ハットは、日頃は直射日光や雨風を防ぎ、その気になれば、水も汲めれば、ゴミも入れられるのです。…
フリスビーにもなれば、ハットのつば先をにらんでの高さの簡易測量にも応用できます。
(ボーイスカウトの象徴ともいえるハットが無くなって残念です。私が連盟の偉いさんなら、ハット復活に尽力するのに…。)…
(2017年1月に追記)去年に制服が変わったそうです。今度はつばの小さいハットになったらしいです。

ボーイスカウトのモットー(標語)で、『そなえよつねに』という言葉があります。
……『いつでも準備ができているぞ!』……と言う心意気です。

身につけている物がいざという時、本来の用途以外に利用できるという事は実に頼もしい限りです。
例えば、直径3cmぐらいで、長さが2mぐらいの丈夫な棒が2本あれば、それを前と後ろで2人が両手で持ったまま制服の上着のボタンを外さずにそのまま棒に通せば、急造担架が出来ます。
棒については、日頃スカウトの班が持っている「班旗」をいざという時の為に2mと決めることが理想です。
(担架を造ろうとすればもう一本必要なのですが、ある意味、もう一本だけ代用品を探せば良いわけで、2班で行動していたら事足ります。)
これで2mの物差しも手に入れたことになります。それに10cmごとに刻みも入れておくと便利です。
ネッカチーフは、急造担架の頭の位置に括れば、患者の頭を支える枕になります。
いざとなればネッカチーフは、大出血の時の三角巾の代用にもなります。
(日赤救急法的観点からすれば、異論は有るだろうけれど、大出血を止血して一命を取り留めると言う救命処置の代用には成り得ます。)
また、腰に巻いているベルトの裏に1cmごとに印をつけておけば約1mの巻尺にもなります。
そういった事から創意工夫のアイデアが浮かぶ資質を養えるのだと思っています。
スパイごっこも良し・探偵ごっこも良し…それなりの格好はそれなりの人格を形成する。……?
スカウティングはゲームを通して『より良き人間形成』を目指す方法であり、制服はゲームの中で、自分を律する為の「メインツール」だと思っています。

……以上、制服に憧れてボーイに入った私の熱いつぶやきでした。
どうですか?……ボーイスカウトの事、何となくイメージを掴んでもらえましたか?
つぎに「平和の騎士」・「日本健児」を養成するボーイスカウトの具体的な概要をご紹介します。

④ ボーイスカウトの概要

・学校の授業
・クラブ活動
・塾

これらは現代社会において、三大教育だと思っています。
しかし、この3つのどれにも属さない体系の訓育がボーイスカウトです。
・学校の授業のようにプログラムが固定的ではない。
・クラブ活動のように勝敗や結果がすぐに出るものではない。
・塾のように合格を目指しているわけではない。

人が成長するためには、学校教育・家族の愛情・バカ友達・プラスα…
ボーイスカウト活動には幅広く、奥深い経験と気づきのチャンスが広がっています。

スカウトの部門別と対象年代としては、
ビーバースカウト(小学校就学前の1月〜小学2年生)
カブスカウト(小学2年生9月〜5年生)
ボーイスカウト(小学5年生9月〜中学3年生)
ベンチャースカウト(中学3年生9月〜20歳未満)
ローバースカウト(18歳以上)

と大別されています。

そして、それぞれをビーバー隊・カブ隊・ボーイ隊・ベンチャー隊・ローバー隊と呼びます。
そして、18歳以上は、スカウトを直接指導するリーダーとして、また隊や団の運営者として活動します。
したがって、ローバースカウトをしながらリーダーを兼ねる時期もあります。
ボーイスカウトの目的は、この活動を通じてより良い人間形成をする事です。
まず、子供から大人までの教育に必要な人の関わり方の比重を考えてみます。
年が若ければ若いほど、経験が浅く、より経験豊富な年輩の指導を必要とします。
年をとるにつれ経験を重ねることによって、他人からの指導を受ける事は少なくなります。
……それでは大人は誰に教わるのでしょう?
……『より先輩の大人』や、『今がボーイスカウト旬の大人』 からの助言を元にした自己研修が主になります。
及ばずながら私も スカウトの一員です。
……15年以上前に旬は過ぎましたが 、……
今でも時々……じじじ 自己研修しています。……?
ボーイスカウトは生涯活動です。……
どの年代からでも参加できます。
ですので、この活動は、子供はもとより、大人になってからでもかなり有意義だと思います。
おっちゃん・おばちゃん同士でボーイを肴に「アレヤ・コレヤ」と楽しくしているうちに個々の関わり方によって、それぞれの健康的なライフスタイル・良い人間関係が生まれます。
ボーイスカウトの訓練方法と特質については、(以下の事は、おっちゃん・おばちゃんの訓練体系ではありません。)

・各隊を8人以下の小グループに分けて、班(組)単位で行動することを主とします。
・各班(組)は年の近い異年齢層で構成されています。わざと上下関係を作ります。
・リーダー(大人)は、班長・次長に具体的な様々な技能や・知識を指導します。
・次に、班長・次長は年下のスカウトにリーダーから教わった事を教えます。(リーダーシップの養成)
・班長・次長といえども子供です。子供が子供に教えるのですから、うまく伝授できないことが多いです。

しかし、それでいいのです。

……なぜなら、せっかく班長がリーダーシップを発揮しているところに大人が出しゃばる事で、彼のリーダーシップの芽を摘んでしまうかも知れないからです。
……長ーい目で視てあげましょう。
学校教育のように、大人が直接皆に指導すれば、みんな一斉にマスターできる可能性が高いです。
が、しかしここで大切なことは、技能をいち早くマスターさせることではなく、兄貴分が弟分に愛情を持って指導するリーダーシップを養成しようとしているのです。
ボーイスカウトで取り扱う技能などは、その気になれば、大人ならすぐにマスターできるようなものが多いです。
如何にして子供が子供に指導するか、そのプロセスがボーイスカウトの真骨頂なのです。
・活動は、キャンプやハイキングなどの野外活動、もしくはそれを実施する為の練習が主となります。
・野外活動をするにあたって、必ず役割分担が必要となります。
皆が協力することで物事が進行するようにプログラムが作られています。
班長の指揮の下、みんなが協力することで協調性を養い、友情が深まるのです。

・進歩は、野外活動(ゲーム)を通して課題やプログラムを修了した時に、進歩記章を授与します。
これは集会などで皆の前で「褒められながら」授与され、制服に付ける事ができるものです。
その気になれば、進歩記章はだんだん増えていきます。
すると俄然やる気が出てきて益々努力する事を学びます。
・進歩の対象は、ボーイスカウト特有のキャンプ関係とか、ハイキング関連の技能だけではなく、例えば、スポーツ
・自転車・外国語・写真・世界友情・天体・救護・フィッシング・その他、あらゆる方面の青少年のニーズに対応しています。
このように小グループを基本単位としてゲームを通して進歩していく事で、その経験が将来社会に出たとき、きっと役に立つと思います。
創意工夫のチャンスを年間のプログラムに盛り込んで、訓練・行動することで学びます。
一年経てば、仲間の中でも少しずつ立場が変わり、去年の自分より一回り成長しています。
教えてもらった立場から、教える立場に成長します。
『より良き人間形成』の結果がすぐに出ることは少ないです。

答えのない答えが求められている昨今ではありますが、
その答えは何年もかけて、マイペースで良いのではないかと思っています。

……ボーイスカウト訓育は、生涯にわたっての上昇スパイラルの訓育なのです。

⑤ 最後に

最後まで読んでいただきまして有難うございました。
もしもボーイスカウトに興味を持たれて、お問い合わせされたい時には下記を参考にしてください。

私の所属団(京都府八幡市)
日本ボーイスカウト京都連盟 綴喜第一団事務局 石清水八幡宮社務所内
TEL 075-981-3001

京都の方
 → 日本ボーイスカウト京都連盟事務局
http://kyoto-bs.jp/
大阪の方
 → 日本ボーイスカウト大阪連盟事務局
http://swo.to/
兵庫の方
 → 日本ボーイスカウト兵庫連盟事務局
http://www.bs-hyogo.gr.jp/
滋賀の方
 → 日本ボーイスカウト滋賀連盟事務局
http://www.ex.biwa.ne.jp/~bsshiga/
奈良の方
 → 日本ボーイスカウト奈良県連盟事務局
http://www.nara-scout.org/
その他の方
 → ボーイスカウト日本連盟
http://www.scout.or.jp/

以上、当ホームページリニューアル記念として、『ボーイスカウト』のコーナーを増設いたしました。

尚、ご覧いただいた内容は全て私事であり、必ずしもボーイスカウトの基本方針・教育規定等に合致するものではありません。

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