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状態の悪い 屋根塗装

建物の外周を一望して、劣化状態が判りにくいのが 屋根 です。
紫外線や風雨にさらされて一番過酷な条件下にあるのが屋根と言えます。

屋根は 外壁ほど多様な種類はありませんが、
屋根塗装こそしっかりとした下地調整をして、
耐久性の良い塗材で施工する必要があります。

屋根塗装事例 
      2種類の状態の悪い屋根塗装をご紹介します。

 1. カラーベスト屋根塗装 (状態の悪い塗り替え)

屋根塗装 (カラーベスト劣悪状態の塗り替え) 屋根塗装 (カラーベスト劣悪状態の塗り替え)

施工前の屋根を視ると、数年前に塗装した旧塗膜が かなり剥離している状態でした。

カラーベストの重なり部分には隙間を詰めようと意図的に、たっぷりと塗装していました。

この現状を視ると、当時この屋根を塗装をした施工業者は、 
屋根塗装に関して最も注意すべき2つの大きな留意点を認識していない事が判ります。

1点目
は、塗装する前に しっかりとした下地処理をしていない点です。
初めて塗装する場合・塗り替えの場合・塗膜が剥離している場合など、
状況と程度によって下地処理の程度も様々ですが、
躯体に下塗り材がしっかりと密着するように素地調整することが一番大切です。

屋根の場合、外壁とは比べ物にならない程 雨風・温度差・紫外線などの影響を受けます。
なので、しっかりとした素地調整が出来ていないと
いくら良い塗料で塗装をしても、必ずと言ってよいほど 経年で塗膜が剥離します。
この屋根も これだけ浮膜が多いのは、下地処理が不十分だったと察しがつきます。

2点目は、屋根材の重なり部分の 縁切りが出来ていない点です。
縁が切れていないと 
屋根材の合わせ目の縦溝などから入った雨水の抜け道がなくなって、
中に溜まった雨水が 部材を止めている釘穴から浸水して 
雨漏りや屋根裏の腐食の原因となります。

当時施工した業者は、重なり部分の縁が切れないように隙間を埋めようと、 
意図的にギッシリと塗り込んだ様です。


現状は 屋根材の重なり部分の10ミリ程下で 塗膜が剥離した状態でした。

下地処理が悪くて塗膜の密着が悪かったので、多くの剥離箇所が発生して、
皮肉にも そのお蔭で雨漏りも無かったようです。

屋根塗装 (カラーベスト劣悪状態の塗り替え) 屋根塗装 (カラーベスト劣悪状態の塗り替え)

  ↑ ケレン前の縁切り作業(左)              ↑ 水洗前のサンダ―ケレン(右)

屋根塗装 (カラーベスト劣悪状態の塗り替え) 屋根塗装 (カラーベスト劣悪状態の塗り替え)

  ↑ 出来る限りケレンゴミを周囲に散らかさないように 凸部だけをサンダ―ケレンします。
    凹部は浮塗膜が未だ残っている状態ですが、ゴミの約半分以上はチリトリで回収できました。

屋根塗装 (カラーベスト劣悪状態の塗り替え) 屋根塗装 (カラーベスト劣悪状態の塗り替え)

  ↑ 回転式ノズル (トルネード) での高圧水洗です。

トルネード高圧水洗は大変強力なので、素地が露出している処はしつこく洗いません。
 躯体内に含有しているアスベストを極力飛散させないためです。

屋根塗装 (カラーベスト劣悪状態の塗り替え) 屋根塗装 (カラーベスト劣悪状態の塗り替え)

  ↑ 乾燥後、
    2液性のマイルドシーラーエポを 少しだけ試し塗りをして、
    ガムテープを強く貼り付けて(左上)   → → →  一気に剥します(右上)

    ガムテープの接着面に ほんの少しだけ旧塗膜が付いていましたが、
    この程度なら「密着OK!」としました。

最も密着性能が期待できる マイルドシーラーエポ

最も密着性能が期待できる「マイルドシーラーエポ」

シーラー下塗り1回目

シーラー下塗り1回目。

吸い込みが激しかったので、シーラーは2回塗りしました。

吸い込みが激しかったので、
シーラーは2回塗りしました。

縁切り材 (タスペーサー)

上塗り塗装前に 屋根材の重なり部分に 
縁切り材 (タスペーサー) を挿入して 
わざと隙間を開けます。

これで隙間が空いて縁切りはできるのですが、
この後 上塗りを2回塗る際に注意をしないと 
せっかくの隙間がまた詰まってしまいます。

クールタイトフッソ・・・遮熱塗料

いよいよ上塗りです。

「クールタイトフッソ」・・・最高級の遮熱塗料です。

1回目作業中 2回目作業中
屋根完成

上塗り1回目作業中 (左上)

上塗り2回目作業中 (右上)

・徹底的に旧塗膜を除去
・2液性エポキシシーラー2回塗り
・タスペーサーによる縁切り
・2液性弱溶剤 遮熱フッソ2回塗り

ようやく屋根完成です。



 2. モニエル瓦屋根塗装(状態の悪い塗り替え)

モニエル瓦の塗装前には、特に入念な下地処理が必要です。

これからご紹介する物件は、どこかの業者が 数年前に塗装工事を施工する際、下地処理が甘く 残存するスラリー層除去が不十分な上に塗装したと思われます。

屋根塗装(モニエル瓦劣悪状態の塗り替え)

こんな屋根を

屋根塗装(モニエル瓦劣悪状態の塗り替え) 屋根塗装(モニエル瓦劣悪状態の塗り替え)

こんな風に、剥離剤を使って剥離。

屋根塗装(モニエル瓦劣悪状態の塗り替え)

高圧水洗を経て、ここまで・・・。

約100m2の屋根の下地処理が、11人工 掛かりました。

ポイントは「密着不十分なスラリー層を全撤去」です。

今回は「密着不十分なスラリー層を全撤去」をする前に その上の「厄介な旧塗膜を全撤去」する事となりました。

気が遠くなるような 果てしなく地味な作業です。

屋根塗装(モニエル瓦劣悪状態の塗り替え) 大同マイルドシリコン
屋根塗装(モニエル瓦劣悪状態の塗り替え)

いよいよ シリコン含有率が高く、高性能を謳っている「大同マイルドシリコン」2回塗り。

お値段もソコソコします。

世に出回っているお手頃価格の「・・・・シリコン」とは少し違います。

メーカーはシーラー無し2回塗りでOK!・・・とのことでしたが、大同の技術担当と技術論議を重ねた結果、エポキシシーラーを下塗りしてからのシリコン2回塗りと「独自のより安全な判断」をしました。



いずれにしても 今回の工事のポイントは、「上塗り塗料の良し悪し」よりも 「しっかりとした下地調整」です。

・既存塗膜を 剥離剤・スクレーパー・電動サンダーにて撤去
・残存スラリー層を 高圧洗浄機150キロ圧+ターボノズルにて撤去
・2液性弱溶剤シーラー下塗り
・2液性弱溶剤シリコン上塗り2回

これで この屋根も蘇りました。


屋根塗装前の水洗いは、最も大事な素地調整です。


屋根の塗装前処理として 高圧水洗機を利用する場合が多いのですが、
水の勢いが強いので、角度を間違えると瓦の隙間から水が回って 天井への漏水の恐れがあります。
直噴ノズルのように 一方的な吐出量が多いノズルで洗浄するのではなく、
拡散しながら より威力が強い回転式 (トルネード) ノズルで、
屋根勾配に対して直角以上 鋭角にならないように 注意深く洗っていきます。

また、高圧水洗機を使えば 汚水が周りに飛び散るので、
足場外周メッシュシートに加えて、ブルーシートを重ね張りして
汚水飛散防止対策をしています。

高圧水洗機は屋根の汚れを素早く落とすという点では非常に便利な道具なのですが、
自然には逆らえず、例えば強風時に近くに高級車が止まっている状態など、
不可抗力状態の場合もあります。

なので、リスクが少ないと判断した場合は高圧水洗機を使用しますが、
「汚水の飛散」や「漏水の危険性が高い」と判断した場合は、
いさぎよく水ホース・各種ブラシ・不織布研磨材・ぞうきんなどを使って、
地道に屋根全体を綺麗に掃除していきます。

塗装前後に問題が発生しないように、近隣に気配りを行うの事も大切です。

外壁・屋根塗装以外であっても、
あらゆる塗装の場面において気配りを怠らないよう留意しています。


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